勉強奥がじん

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勉強奥がじん


だが野球部としては、万年部員不足でやっと試合が組めるほど入ってきた、貴重な新入生の一人を失う訳にはいかない。
上級生たちは、甘すぎると思いながら、少しずつできることをすればいいからと、弱小野球部ならではの特別待遇を与えることにした。里流も情けないと思いながらも、それに甘んじた。里流にはどうしても、野球を続けたい理由があった。

今日も、ロードには出ずに校庭外周を走っていろと言われたのだが、里流は無理をした。

「急がないと練習時間無くなるぞ。サッカー部と共有なんだから、ロードが終わったらすぐにキャッチボールを始め……あっ。片桐!」


本日もお読みいただきありがとうございます。(〃???〃)
スポコン物みたいですけど、ちゃんと甘くなる予定です。待っててね。(`?ω?′)←ほんとか~?

[壁]ω?)たぶん~


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嘘つきな唇 3

    2013/11/02 Sat  嘘つきな唇

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潮時……という言葉を、里流の母親も口にし心配していた。
母一人、子一人の家庭だった。

「あんたはスポーツ万能のお父さんとは違うのよ。喘息持ちで身体弱いんだから、もう野球なんてやめたらどうなの?夏の試合が終わったら、少し考えなさい。」

「わかってるよ。」

「そうやってはぐらかしてばかりなんだから。野球でご飯食べられるわけじゃないんだから、お母さんはそろそろ勉強だけに専念したほうが良いと思うけど?運動もも何て、あんたには無理でしょ。」

「やめないって、言ってるだろ。しつこいよ、母さん。」

「頑固な所だけ、お父さんに似て……もう。」

心配する母と、しょっちゅう口論のようになっていた。
本当にこのまま続けるのは無理なのかもしれない。口答えしながらも、体力のない自分が情けなかった。
周囲に迷惑をかけ続け、先輩からもうお前は辞めろと、引導を渡される前に、自分から辞めますと言った方が良いのかもしれない。そう思うと目のと熱を持つ。

「あの……」

これ以上迷惑を掛けたくないから、野球部を辞めますと言いかけて、言い淀んだ里流の顔を、彩はじっと見つめた。

「俺は……片桐は、よく頑張っていると思うぞ。」

「……はっ?」
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